2012年08月13日

第七巻拾参回  『箱―HAKO―』の始末(再掲:20100710発行)

箱-HAKO- 表紙1

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仇花の記憶~ショタやおい雑話~

第七巻拾参回  『箱―HAKO―』の始末
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御機嫌よう。葡萄瓜でございます。
さて、つらつらと綴って参りましょうか。

今回は、過日6月11日付で発行されましたふじいりょう
(parsley)氏編集によるミニコミ誌『箱―HAKO―』に
掲載されました《CAFE801》特集内の一項・「ぶどううり・
くすこ先生のオススメ作品」について当方なりに補足
させて戴きたいと思います。

この一項、確かに当方がオススメとして選んだ作品が
掲載されているのですが何故その作品を奨めたのか
と言う理由が文脈でさえも匂わされずにただ投下され
ている為、恐らく好事家以外には意味不明な一隅に
なっているのではないかと言う懸念を読後に抱きました。
上掲誌の編集に一切携わっていない当方が後出し
ジャンケンの如く言及するのもどうかと思ったのですが、
BLを普段読んでいない方に何故その作品を奨めた
のかと言う説明責任は果たしておくべきかと思い
ましたので敢えてここで言及する次第です。

さて、当方がオススメとして挙げたのは以下の三作品です。

・腰乃『隣の』(MARBLE COMICS / 東京漫画社)
・タカハシマコ『ドーナツ通信』(GUSH COMICS / 海王社)
・イ・ヨンヒ(安東あき:訳)『絶頂』全4巻
(ニチブンKARENコミック文庫 / 日本文芸社)

多分興味の無い傍から視ると一切脈絡の無い様に
思える選択かと愚考します。しかしながら、それなりに
込めた思いはございます。
その選択理由を今からなるべく簡略に記します。

先ず『隣の』。この作品の選択理由は「現代のBLの
代表選手」と言う位置付けでです。無論この作品以外
にも様々な作品を挙げる事が出来ましょう。
しかし筆者はこの作品を挙げてみたかった。それは
最先端でありながら古典作品が描きたかった部分を
同時に内包した作品だったからです。
「恋する男の可愛気」がはにかみと雄々しさと併せて
描かれていたからこそ奨めてみたかった、と言う感じです。

続いての『ドーナツ通信』は古典的なBLとしての位置付け
から。
少女漫画からの延長線上の様でいて、実は両方男の子
だからこそ生じる齟齬もある。そこのぶつかり合いが綺麗に
纏まっている作品だと筆者は愚考します。
古典と言う事で耽美或いはJUNEを選ぶべきとの声もあり
ましょう。しかし、それらを読んで現代のBLを語り得るのかと
考えた時、一抹の違和感は発生しようかと。
だとすればこの作品辺りが妥当な気が筆者には致します。

しんがりの『絶頂』はBLの拡散について示したい為に選び
ました。海外発のBLで翻訳されているものと言う事であれば
ピンクサイコ『イン・ジ・エンド』を提示すると言う手もあったかも
知れませんが、『イン・ジ・エンド』は筆者から視ると耽美寄り・
少女漫画寄りと言う感じが致しました。『絶頂』の方が例として
適切ではなかろうか、と。
『絶頂』邦訳分全四巻、実は完結ではございません。筆者の
確認する限り韓国本国では十巻まで既刊が存在している様子
であり、又日本ではAmazon経由でドイツ語訳を七巻まで入手
する事が可能です。
そしてこの邦訳版は九割までは完成されていますが後一割が
惜しいかな足りないのです。その一割とは作者:イ・ヨンヒ(Young
-Hee Lee)女史による後記です。ドイツ語訳版ではきちんと
訳され掲載されておりますが、邦訳版では見事バッサリ省略
されているのです。
その事実を押さえた上で『絶頂』と言う作品を味わうと、
又違ったものが見えてくるでしょう。

BL作品及びその置かれた状況を紋切り論で語った気にならない
・なって戴きたくない為に筆者はこれ等の作品を選びました。
それなりの歯応えを感じて戴ければ幸いです。

さて、此度はこれにてとりあえず筆を擱かせて戴きます。
(中略)
では次号配信まで、御機嫌宜しゅう。

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仇花の記憶~ショタやおい雑話~
第七巻拾参回 2010.7.10発行

文責:葡萄瓜XQO

箱-HAKO- 表紙4

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